香典袋の「表書き」と「名前」の書き方:キリスト教、神道を含め詳しく解説

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義理と礼儀

香典袋を用意する際、「表書き」や「名前」の書き方に迷うことがありませんか?

この記事では、香典袋の表書きと名前の書き方について説明します。

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香典袋とその表書きの書き方

香典袋とその表書きは、故人の宗教に応じて異なる表現が用いられます。
表書きには宗教的な教えが反映され、故人の信仰に敬意を表する意味での様々な形式があります。以下では、仏教、キリスト教、神道における具体的な表書きを説明します。

仏教での香典袋と表書き

香典袋

仏教の葬儀で香典袋を選ぶ際には、以下のポイントに注意して選びます。

1. 色とデザイン
  • 香典袋の色は一般的に白、黒、銀、金の落ち着いた色を選ぶことが多いです。これらの色は敬意を表し、弔意を適切に伝えるのに適しています。
  • 柄については、シンプルな無地や、控えめな模様が入ったものが選ばれることが多いです。派手な柄や鮮やかな色は避けるのが一般的です。
2. サイズと形
  • 香典の金額に応じて香典袋のサイズを選びます。通常、1万円未満、1万円以上、3万円以上など、金額に応じて適切なサイズの香典袋を選ぶことが望ましいです。
  • 形状は主に横長のタイプが一般的で、これにより封筒の中でお札が折れにくいという利点があります。
3. 水引の形状
  • 水引は香典袋の表面につけられた飾りで、形状には意味があります。弔事用の水引は一般的に白と黒の組み合わせで、「結び切り」と呼ばれる形式を用います。結び切りは一度結ぶとほどけないことから、一度きりの関係を象徴し、再会を願わない意味が込められています。

表書き

表書きは宗派によって異なるため、故人の宗派に合わせた表記を選ぶことが重要です。

以下に、仏教の宗派ごとの香典袋の表書きの書き方をまとめた一覧表を示します。仏教には多くの宗派があり、それぞれに微妙な表書きの違いがありますが、ここでは主な宗派について紹介します。

宗派 表書きの書き方
浄土真宗 「御仏前」
曹洞宗 「御霊前」
臨済宗 「御霊前」
天台宗 「御霊前」
真言宗 「御霊前」
浄土宗 「御仏前」
日蓮宗 「御供」
禅宗 「御霊前」(一部「御仏前」も使用)

注意点

  • 「御霊前」と「御仏前」の使い分けは、主に亡くなった方への供養の意味合いが異なります。「御仏前」は仏さまに供える意味が強く、「御霊前」は故人の霊前に供えるという意味です。
  • 日蓮宗では「御供」と表記することが多いですが、地域や寺院によっては「御霊前」を使用する場合もあります。
  • 禅宗では一部地域や寺院で「御仏前」を使用することもありますが、一般的には「御霊前」が多用されます。

なお、宗派によって微妙な違いがあるため、不明な点は事前に寺院や葬儀社に確認することをお勧めします。

故人が仏となると考えられる四十九日の法要以降は、香典袋は、白地に蓮の花が描かれたものが適しており、水引は黒白や双銀を選ぶことが推奨されます。四十九日の法要以降に行われる法事や法要の際に使用する香典袋とその表書きについては、以下のような推奨事項があります。

四十九日以降の香典袋の選び方

  • 四十九日以降の法事(例えば百か日、一周忌など)では、少し控えめで品の良いデザインの香典袋を選ぶのが一般的です。派手な色や装飾は避け、黒、紫、灰色など落ち着いた色を選びます。
  • 袱紗(ふくさ)を使用して香典袋を包み、丁寧に手渡すことが礼儀とされています。

四十九日以降の表書きの書き方

  • 四十九日以降の法事では、「御仏前」または「御霊前」と記載するのが一般的です。どちらを使用するかは、前述したように宗派によって異なりますが、一般的には次のようになります:
    • 浄土宗、浄土真宗などは「御仏前」
    • 曹洞宗、臨済宗などの禅宗派は「御霊前」
    • 日蓮宗は「御供」
  • 表書きには、自身の名前も正しく記入します。一般的にはフルネームで記入し、敬称(「様」など)は省略します。

宗派や地域の慣習によって異なる場合もあるため、不明な点は事前に確認することをお勧めします。これにより、故人に対する敬意を表しつつ、適切な方法で香典を捧げることができます。

キリスト教での香典袋と表書き

キリスト教の葬儀での香典袋や封筒に関しては、宗派ごとに特有の表書きが設けられているわけではなく、一般的に香典文化はキリスト教の慣習には含まれません。しかし、日本や他の地域におけるキリスト教徒の間で香典袋を使用する場合があるため、香典袋と表書きとして敬意を表する一般的な言葉を挙げておきます。

香典袋

キリスト教の葬儀では日本の伝統的な水引を避けるのは一般的です。十字架やユリの花が描かれたデザインは、キリスト教のシンボルとして適切であり、これらが用いられることはあります。しかし、必ずしもそういったデザインが必要というわけではなく、シンプルで敬意を表すデザインが推奨されます。

表書き

宗派 おすすめの表書き
カトリック 通常は「ミサ奉仕料」または単に「献金」とされることが多いです。これはミサ(礼拝)の際に司祭への支援として捧げられる金銭です。
プロテスタント プロテスタントの教会では「献金」と表記された封筒を用いることが多く、特定の目的(例えば、花を飾るための寄付)であれば、その旨を明記することがあります。
不明 単に「献金」と記す方が無難です。
注意点:
  • キリスト教の教派によっては、葬儀の際に献金を募ることが一般的であり、その場合は「献金」と表記される封筒を使用することが多いです。
  • 宗派による特定の表書きは存在しないため、葬儀や法事で何を記載すべきか不明な場合は、教会や遺族に確認するのが最良の方法です。

以上の情報は、日本国内のキリスト教徒に馴染みのある表現をもとにしていますが、キリスト教の国際的な慣習としては、香典文化は一般的ではない点を理解しておくことが重要です。

神道での香典袋と表書き

香典袋

香典袋の選び方としては、シンプルな白い無地のものを使用します。水引は黒白や双銀が選ばれることが多いです。この慎ましやかなデザインは、神道の葬儀の精神性と調和し、故人への尊敬を形式として表現します。

表書き

神道では「御玉串料」や「御榊料」に加えて、「御饌料」や「御神前」も神道の表書きとして使用されます。これらは神道の祭式で重要な意味を持ちます。特に「御玉串料」は、神道式の葬儀で供えられる玉串に関連しており、葬儀での参列者から喪主へ支払われる費用を代表するものです。「御榊料」は、神道の葬儀で用いられる榊を飾るための料として指定されることがあります。

表書きへの適切な配慮

香典袋の表書きは、故人の信仰や宗教に敬意を表するためには非常に重要な要素です。更に、適切な表書きを選ぶことが、故人とその家族への敬意を示すことに繋がります。仏教、キリスト教、神道それぞれの宗教に応じた表書きを選び、適切な香典袋を準備することで、故人を尊重し、遺族に対して適切な敬意を表すことができます。

香典袋の名前の記載方法

自分の名前だけなら簡単ですが、夫婦や会社名義となると、

  • 夫婦の場合は連名で書くのが良いのか?
  • 会社名のみで良いのか?
  • 部署全体で出すときはどうするのか?

など、その場で調べる必要が出てくることが多いですよね。

そこで、香典袋に名前を記載する際の方法を、さまざまなケースに分けて整理しました。

香典袋の名前の記載方法

それでは、香典袋の名前の記載方法を、ケースごとに見ていきましょう。

個人の場合

  • 個人で香典を持参する場合、通常は水引の下部中央にフルネームで氏名を記入します。
  • また、必要に応じて会社名や部署名を添えることもあります。

夫婦の場合

  • 夫婦で香典を出す場合、一般的には夫のフルネームを記載します。
  • 夫だけの名前でも問題ありませんが、夫婦ともに故人にお世話になった場合は、夫の名前を中央に書き、左側に妻の名前を添えると良いでしょう。
  • また、夫が参列できず妻が代理で出席する際には、夫の名前の左下に小さく「内」と書くと良いでしょう。

複数連名の場合

複数人で香典を出す場合、名前の記載方法にはいくつかの選択肢があります。その状況に応じて適切な方法を選びましょう。

・2人で出す場合

2人の氏名を中央に並べて記載します。上下関係がある場合は、一番右側に一番立場の上の人の名前を書きます。

・3人で香典を出す場合

3人までは横並びで名前をフルネームで記載します。会社名または団体名を書く場合は一番右側に記入します。上下関係がある場合は、一番右側に一番立場の上の人の名前を書きます。続けて左に向かって次の立場の上の人となる順番で書きます。立場の上下が関係ない場合は、例えばですが、五十音順で記すなどもあります。

・4名以上で出す場合

通常、連名は3名までが一般的です。4名以上の場合は、代表者の名前を中央に記載し、左下に「他〇名」または「他一同」と添えます。または、全員の名前を別紙に記載し、香典袋に同封します。

※会社で複数の名前を連名で記載する場合、会社名は最も右側に書き、役職が高い人の名前が一番右に位置します。

会社名義や上司代理のケース

ここからは、会社関連のケースについて解説します。

会社名義の場合

会社として香典を出す場合、会社名ではなく代表者の名前で出すのが一般的です。行を分ける場合は、中央に社長の名前を記載し、その右側に会社名を書きます。

・会社名での香典

会社名のみで香典を出すことは少ないです。取引先や部下が亡くなった場合など、故人との関係が遺族にも伝わるように、代表者名の右側に会社名を添えます。

・上司の代理の場合

会社関係で上司の代理として香典を持参する際は、自分の名前は書かずに、上司の名前の左下に小さく「代」と記入します。

部署一同の場合

部署全体で香典を出す場合、「〇〇部一同」と中央に書き、その右側に会社名を記載します。この際、香典を出した人の名前、金額、住所を別紙に記載して香典袋に同封するのが良いでしょう。

忘れがちな注意点

  • 薄墨を使用する: 名前や表書きは薄墨で書くのがマナーです。薄墨は悲しみの気持ちを表すため、通常の墨ではなく薄墨を使用します。ただし、薄墨を使用するケースは限られており、主にお通夜と告別式の葬儀です。一般的には、初七日でも薄墨を使用することがある、と覚えておきましょう。
  • 名前の位置に注意: 名前は香典袋の中央より少し下に書きます。これは、上座を故人に譲るという意味があります。
  • 名前の書き間違いに注意: 名前を書き間違えた場合、二重線で訂正することは避け、新しい香典袋に書き直します。修正は失礼に当たるとされています。
  • ふくさの使用: 香典袋は直接持ち歩かず、ふくさに包んで持参するのが礼儀です。ふくさの色は、紫、紺、黒など落ち着いた色が適しています。

あとがき

キリスト教や神道の場合、表書きが異なることもありますが、名前の記載方法は基本的に同じです。また、薄墨を使用しますが、なければ筆ペンで代用可能です。

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